©Etsuko Ichihara / Dogo Onsenart 2022
  • 2022年

    神縁ポータル

    テクノロジーを使いながら、見えない、形のない人の「思い」や「考え」などを動かす作品で知られる作家が、縁結び、コネクション、見えない力、祝祭、セレブレーションなどのキーワードをもとに、道後のまちの魅力を再編集。道後に訪れた人がまず立ち寄る観光案内所を起点に、旅人を誘うような仕掛けを作り出します。道後温泉地区内をテクノロジーでつなぎ、ひとびとの交流を深化させていきます。

    道後の神縁・開運スポットへの道筋を示す【神縁ポータル】を道後観光案内所に設置。デジタルで工作された絵馬や提灯などが吊られ、近未来感を醸し出します。ポータルでは、アーティストが独自に編集したおみくじのような神縁スポット案内(神縁チケット)がプリントされ、旅人にお告げのように配布されます。

    ひみつジャナイ基地で【あなたにとっての神縁スポット】をマップにプロットすると神縁ポータル・メンバーになることができ、アーティストが独自に制作した道後のディープなスポット情報(紙版)を受け取ることができます。集まった情報は、神縁チケットのソースとして活用され、まるで道後という土地をめぐるお湯のように循環していきます。

    ポータルの屋台は、東京の銭湯文化に注目して活動する建築家・彫刻家によるチーム「BKY+銭湯山車巡行部(栗生はるか、三文字昌也、内海皓平、村田勇気)」が木材加工サービス「EMARF」を活用して「現代の極楽浄土」をテーマに設計・造形。神縁スポットや開運コンテンツの監修は女性たちから絶大な共感を集める占い師ルーシー・グリーンが担当。神縁チケットの導きのままに道後をめぐることでコロナ禍の日常厄を払い、「いきるよろこび」に導かれる福々しい装置を目指します。

    ●企画・ディレクション・実装:市原えつこ
    ●造形・部材提供:BKY+銭湯山車巡行部
    ●コーディネート:栗生はるか、三文字昌也
    ●総合設計・造作:内海皓平、三文字昌也
    ●彫刻:村田勇気
    ●木材加工技術提供:EMARF / VUILD株式会社
    ●ロゴデザイン:畑ユリエ
    ●開運コンテンツ監修:ルーシー・グリーン

    設置期間:

    〜2023年2月26日(日)

    設置場所:

    道後観光案内所
    ひみつジャナイ基地(情報収集所)

    市原 えつこ
    いちはら えつこ

    メディア・アーティスト。自分の空想上のアイデアを発明品にして、世の中に投げかける活動を行う、妄想インベンター。1988年生まれ。早稲田大学卒業。日本的な文化・習慣・信仰を独自の観点で読み解き、テクノロジーを用いて新しい切り口を示す作品を制作する。美術の文脈に依らず広く楽しめる作品性と日本文化に対する独特のデザインから、世界中の多様なメディアに取り上げられている。第20回文化庁メディア芸術祭優秀賞。2018年にアルス・エレクトロニカ賞でオノラリー・メンション受賞。

道後オンセナート2022(DOGO ONSENART 2022)

2022年、「みんなの道後温泉 活性化プロジェクト」の一環として、4年ぶりとなる芸術祭「道後オンセナート2022」を開催しました。
テーマは「いきるよろこび」です。2021年に先行して作品を公開した大竹伸朗さん、蜷川実花さん、隅川雄二さん、尾野光子さんの4名の作 品に加え、過去最多となる約30組のアーティストやクリエイターが参加、自由に鑑賞できる常設のアート作品を設置するほか、イベントを随 時開催し、いつ来ても楽しめる、何度も訪れたくなる芸術祭を開催しました。
道後温泉は昔も今も、人の身体を、心を温め続けてきました。心身を癒し、活力ある人生を送り、また、活気あふれるまちを未来につなぐた め、地域とアーティストやクリエイターが協力しあい、道後を、世界を温めました。

会期:2022年4月28日 〜 2023年2月26日

DOGO ONSENART 2022

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道後におけるアートの取り組み