道後オリジナルの浴衣を着てアートさんぽ。 滞在の合間にサクッと楽しめるパブリックアートをご紹介します。
創業390年、文人ゆかりの宿として知られる老舗の温泉宿。日本庭園には自然の川が流れ、四季折々の風情が楽しめます。「ふなや」は、2014年より「道後オンセナート」に参画。今年は「道後温泉×銀座三越×鹿児島睦のゆかた」の貸出を展開し、道後の湯宿では唯一、宿泊者以外にも浴衣の貸出を行なっています。陶芸家・アーティストの鹿児島睦が、道後温泉と銀座の街、ふたつの場所から着想を得た新作図案を描きおろし、伝統的な染色技法にて制作したオリジナル浴衣を着て温泉とアート作品を巡ることができます。
道後温泉駅前、道後商店街の入口にある広場。明治24年から昭和29年まで道後温泉本館で使用した湯釜から出る「足湯」、「坊っちゃんカラクリ時計」などがあり、温泉情緒あふれる人気のスポットになっています。また、お隣りの道後観光案内所壁面には浅田政志さんによる「鷺の恩返し 第八章 その弐ー朝六時、本日も湯が湧き人集うー」、少し足を伸ばせば久村卓さん、谷このみさん、石井七歩さんの作品も展示されています。
商店街の入り口にある道後観光案内所内には、道後オンセナートのアートに関する案内をしてくれる専用の窓口があります。また、道後オンセナート2018の参加アーティスト、イチハラヒロコさんの「イチハラヒロコの恋みくじ」(100円で頒布)もこちらで引くことができます。潔いメッセージにドッキリ! 道後商店街を散策しながら次の場所へ。そうそう、頭上に展示されているバナーにも注目。写真家・梅佳代さんが〈坊っちゃんたち〉をテーマに道後で撮りおろした新作です。
椿をシンボルとした松山市民の「親しみの湯」。道後温泉 椿の湯は、1953年に建設され、1984年に改築。今回、2017年12月にリニューアルオープンしました。蔵屋敷風の落ち着いた雰囲気で、浴室には花崗岩が使われ、道後温泉特有の湯釜も置かれています。また、建物正面入り口には大巻伸嗣さんの作品「Echoes 月光」、エントランスには淺井裕介さんの「豊かさ/土の星の人」が設置されています。(当コースの設定時間内では入浴なし。大巻作品・淺井作品は入浴せずとも無料で観覧いただけます)
国内外で活躍する大巻伸嗣が、道後温泉のある松山市の花「椿」をモチーフにした大型の立体作品を制作しました。道後の自然と人々の生活を支える水、生命の永遠の循環を象徴するような椿の大輪の立体作品の中には人が内部に入ることができます。その姿は椿の花の花芯のようでもあり、人々と椿の空間が響きあい、舞台のような風景を創りだします。
およそ3000年の歴史があると言われている道後温泉。その象徴的な建物が明治27年に改築された道後温泉本館です。1994年には現役の共同浴場として初めて国の重要文化財に指定されました。また、道後オンセナート2018では、「足を怪我した白鷺が道後の湯に足を浸すと傷が癒えた」という古の白鷺伝説から閃きを得た浅田政志が8連作のセルフポートレート「鷺の恩返し」(道後温泉本館利用料金)を制作。本館内の廊下に展示されています。(当コースの設定時間内では入浴なし。浅田作品は又新殿観覧の見学料(250円)で観覧いただけます)
道後温泉本館の北側におまつりされている「玉の石」。この石に道後温泉の湯をかけて願いを込めると神様に通じると伝わり、特に「病気平癒」「縁結び」「商売繁盛」にご利益があるといわれています。
MODEL 長澤メイ